生き続ける水俣病 漁村の社会学・医学的実証研究 井上ゆかり

Category : 水俣 , 水俣いろいろ


生き続ける水俣病 漁村の社会学・医学的実証研究 
井上ゆかり
藤原書店
2020年初版1刷

帯つき。カバー・本ともに状態良いです。


「水銀の傷痕」が長期にわたる場合、症度あるいは自覚症状が仕事などへ及ぼす弊害は、「本人の能力の責任」とされ、「弊害」が「被害」と捉えにくい。こうした「水銀の傷痕」が漁民被害の根底にあると考えられる。
(本書より引用)

さらに国と熊本県は、第二世代国賠訴訟から新たな主張を始めた。その主張は、漁獲禁止、摂食禁止をしなかったが、不知火海沿岸住民は当時の報道で水俣病の原因を汚染魚だと知っていたはずであり、その危険性を知りながら子どもに食べさせるはずはない、と主張しはじめた。もはや「ニセ患者」発言に等しい。
(本書より引用)


水俣病は終わっていない!
水俣病被害は、生物学的にも社会的にも濃縮し続ける。
1956年に公式発見された水俣病。その被害は、権力構造がからむ“社会的食物連鎖"のなかで、漁業や漁民に向かって濃縮され続けてきた。
現場で自ら調査・実証研究を重ねて実態を明らかにし、その実態を隠蔽し再生産し続ける権力構造をも分析する。水俣病に関する政策の問題点を突き、あるべき改革を提示する野心作。

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いま、なぜ再び水俣病なのか

序 章 「実態的水俣病」に迫る方法論
一 本書の目的
二 研究方法と対象地域
三 従来の研究
四 本書の構成

第一章 「全村的協働組織」としての女島――統体制を中心に
一 漁村の成立過程
二 生業としての漁業
三 陸の孤島と揶揄された環境

第二章 全村的協働組織としての統体制の成立と展開
一 統体制と姻戚関係
二 漁撈習俗
三 海とともに生きる人々の食
四 漁撈活動と女性

第三章 水俣市漁協と旧湯浦町漁協が被った漁業被害の性格
一 不知火海沿岸漁協の患者隠しの地域的展開
二 漁民抗議行動――不知火海沿岸漁民と旧湯浦町漁協

第四章 女島の漁民被害の存在形態
一 第一号患者から一〇年間の沈黙
二 医学的調査と社会学的調査でみる漁民被害の実態

第五章 暴露と権力的水俣病が示唆する認定基準のゆがみ
一 松島義一調査報告に関する考察
二 沖行政区の暴露と権力的水俣病の検討
三 臍帯水銀値と臨床症状

終章 濃縮される漁村の水俣病被害
一 社会的食物連鎖と水俣病被害の濃縮
二 総括――水俣病政策への提言
三 水俣学方法論の提示

長いあとがきにかえて
謝辞
用語解説
引用・参考文献
図表一覧

●井上ゆかり(いのうえ・ゆかり)
1973年熊本県生まれ。熊本学園大学水俣学研究センター研究員、同大学社会福祉学部非常勤講師。看護専門学校から病院勤務を経て、2016年、熊本学園大学大学院社会福祉学研究科社会福祉学専攻博士課程修了。博士(社会福祉学)。
著書に「権力に被害を叫ぶことからはじまる水俣病 岩本美智代解題」(『いま何が問われているか――水俣病の歴史と現在』くんぷる、2017年12月所収)他。

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