ニューヨーク製菓店 キム・ヨンス 崔真碩 訳 ☆新本

Category : 韓国文学。在日コリアン文学。


☆この本は新本です☆

ニューヨーク製菓店 
キム・ヨンス 
崔真碩 訳
クオン
2021年初版
韓国語と日本語の併記。どちらでも読める。


私はこの小説だけは鉛筆で書くことにした。どうしてそうしたのかはわからない。ただそうしなければならないように思えた。(本書、冒頭より引用)

「私はお前を信じる。初心の限り、希望をもって進んで行け。どうせ人生とはそういうものでないか」と書いた後、「でないか」の「で」と「な」の間に「<」を書いておいて「は」を付け足した。その手紙を読むたびに、私は「ものでないか」と書いた後にそれが気に入らずに、中間に「は」の文字を挿入する父親の様子を思い浮かべる。子供ができた後になって、私はそれがどんなに崇高なことかを知った。
(本書より引用)

韓国金泉市のパン屋「ニューヨーク製菓店」の末っ子として生まれ育った、キム・ヨンスの自伝的小説。
お店を切り盛りする母、作家を目指す息子を見守る父、グローバル化の波が押し寄せる中で何度となく転機を迎えるニューヨーク製菓店……
この世から姿を消しても心の中を照らし続ける“灯り”に思いを馳せる、静かで温かな余韻の残る短編を、韓国語原文と邦訳を一冊にしてお届けします。


ー 訳者解説よりー
 『ニューヨーク製菓店』は今から二十年前の作品だ。キム・ヨンス文学全体から見れば、初期の代表作だ。記憶の欠片を拾い集めながら個人の身体に刻まれた歴史をさり気なく表現することで韓国の近現代史にリアルに触れる手法や、〈私〉を生かしている他者あるいは死者の声に耳を傾けながら人間存在について探求する方法論など、『ニューヨーク製菓店』にはキム・ヨンス文学のエッセンスが凝縮されている。『ニューヨーク製菓店』は、キム・ヨンス文学の灯りだ。自分がどんな人間かを知りたければ、一時でも自身を点してくれたその灯りがいったい何によって作られたのか知らなくてはならないように、キム・ヨンス文学とは何かを知りたければ、『ニューヨーク製菓店』をじっくりと読み込めばいい。もっと言えば、文学とは何かを知りたければ、『ニューヨーク製菓店』を読めばいい。『ニューヨーク製菓店』は、文学とは何か、文学がなぜこの世に存在しなければならないのかを教えてくれる、文学の灯りだ。



著者:キム・ヨンス(金衍洙)
1970年、慶尚北道生まれ。成均館大学英文科卒。
1993年、「作家世界」で詩人としてデビュー。
翌年に長編小説「仮面を指差して歩く」を発表し高く評価されて以来、本格的に創作活動を始める。
「散歩する者たちの五つの楽しみ」で李箱文学賞を受賞したほか、東西文学賞、東仁文学賞、大山文学賞、黄順元文学賞など数々の文学賞を受賞。エッセイスト、翻訳者としても活動している。
邦訳に『世界の果て、彼女』『ワンダーボーイ』(以上クオン)、『皆に幸せな新年・ケイケイの名を呼んでみた』(トランスビュー)、『夜は歌う』、『ぼくは幽霊作家です』(以上新泉社)、『四月のミ、七月のソ』(駿河台出版社)、『目の眩んだ者たちの国家』(共著、新泉社)がある。

訳者:崔真碩
1973年ソウル生まれ、東京育ち。
東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。学術博士。
現在、広島大学大学院人間社会科学研究科准教授。
テント芝居「野戦之月」の役者。
著書に『朝鮮人はあなたに呼びかけている』(彩流社)、『サラム ひと』(夜光社)など、訳書に『李箱作品集成』(作品社)、『ウォンミドンの人々』(新幹社)などがある。

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