十六夜橋 新版 石牟礼道子 ちくま文庫 ☆新本

Category : 石牟礼道子


☆この本は新本です☆

十六夜橋 新版 
石牟礼道子 
ちくま文庫
2023年1月

畠にしろ野山にしろ、この男の財産というものは足のうらの片っぽほどもなかった。それでも彼は他家の野山に立ち、墓地に立ち、やっと自分のところに来たわいという気になる。たぶんそれは前面に海があるせいかもしれなかった。この広大な、量ることの出きぬゆたかさを湛えている世界。
(本書より引用)

南九州・不知火(しらぬい)の海辺の地「葦野」で土木事業を営む萩原家。うつつとまぼろしを行き来する当主の妻・志乃を中心に、人びとの営み、恋、自然が叙情豊かに描かれる傑作長編。作者の見事な筆致で、死者と生者、過去と現在、歓びと哀しみが重なり、豊饒な物語世界が現れる。第三回紫式部文学賞受賞作品。

【目次】
第一章 梨の墓

第二章 ほおずき灯籠

第三章 十 六 夜 橋

第四章 みずな

第五章 櫛人形

第六章 雪笛

解説 悲哀の連鎖する海  米本浩二 

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